葉っぱの巻物

もうちょっといいブログ名ないかな

ペン回し世界大会に出ました

何も見ずに書いた大会ロゴ

 ペン回しの世界大会(Penspinning Olympics 2022)に出場して、3位になった話です。

・ペン回し世界大会って何!?

 と思っているであろう、わずかにいるペン回し界隈外の読者の皆様方むけにちょっと解説します。この辺は文化紹介なので興味がなければ飛ばしてよし。

・何をどう競うのか

  15~30秒前後ペン回し動画を決められた期間で撮影して、演技の出来栄えを競います。最近は生演技で競うところもあるけど、ペン回しは基本的に各々が動画を撮影してそれをぶつけ合う。なのでほとんどの大会はオンラインで完結します。なんて今の時代向けの競技!

・お前が出た大会は何

 PSOことPenspinning Olympics という大会に出ました。世界で一番つぇぇペンスピナ―(ペン回し競技者のことをこう呼ぶ)を決めるぞ!!!マジで!!!!というよりは、ペン回し技術の発展とかコミュニティの盛り上がりにも軸足を置いた大会で、別に隔年で開催されるワールドトーナメント(個人戦、全6R、半年ぐらいかけて行われる)やワールドカップ(団体戦(!?)、全4R、春から夏ぐらいまでかかる)と比べて短期間でラウンド数の少ないお手軽な大会。参加資格も特にはないので、世界大会というか国際的にエントリーを受け付けている大会、と言った方がいいかも。

 このPSOの大きな特徴がスタイルごとに部門分けしてそれぞれで順位が決まること。ペン回しにスタイルと聞いてピンとこないかもしれないが、同じ踊りでもブレイクダンスよさこいが全く異なるようにペン回しにもいろいろスタイルがあるのだ。

 2022年は

 ・Power(大技。ド派手でグルングルン回る)

 ・Aestheticism(完成度スタイル。凄くてかつ綺麗な奴が勝つ)

 ・Wipers(ペンの端をもって回すスタイル)

 ・Taps&Counters(ペンを叩いたり弾き返したりして回転方向を変える)

 ・Unmod(ペン回し用じゃないペンを回す)

 ・Standup(机上でなく立って演技するパフォーマンス性の高いスタイル)

 ・XpXh(両手を使うか、ペンを複数使う。あるいは両方)

 の7部門が開催された。リンクをクリックするとYoutubeの検索窓に飛べるのでよくわからんかったら何本か見てください。

 詳しく言うとテーマ毎に一人審査員がついて勝敗が一任され、バトルロワイヤル形式で上位4人が決勝進出、さらに4人でもう1ラウンドやって最終順位確定……という流れで進行します。2ラウンドだけだし、大会期間も2ヶ月ぐらい。さらに個人戦なのでとにかく参加しやすい。また2年後開催してほしい。

 

紹介終わり。以下自分の話

 

・出場経緯

 出場決めた理由は大体二つ。

 一つは人に勧めたから、というのが一番大きい。何人かに出ちゃえよ!!!!!!と声をかけた上で俺が出ないってのもなんかなぁ……と思ったので出ました。結果的に出場進めたsh1onさんがXpXhカテゴリで3位に入賞したので勧めてよかった~~~と思っています。本当におめでたいことだよ

 もう一つが円安です。1ドルだいたい100円ぐらいという認識で育った世代なんで今(1ドル130円強)大会に出て賞金取れたらちょっと増えるな*1……!?と思ったので。とはいえそこまで意欲的にゼッタイ賞金獲ったるわとは思ってませんでしたが。

 

・出した動画とか経過の話

 まず出た部門はTaps&Countersです。自分はそこそこ切り返し廚だと思っているので。実際エントリーしたらそうそうたる面々が集っていて戦慄しました。TUv4さんとかZefiaさんとかに勝てるわけねぇだろ

 一応国際大会ということでハンドルネームはいつもの「葉脈」でなく「Yohmyak」にしました。この名前は俺のTwitterアカウントのどこにも書いていないがこの名を呼ぶのは殆ど俺だけなのでギリギリ俺であると解る名前です。ほんまか?

・R1

 期間的にそこそこ余裕があったのでたっぷり時間使って撮影しました。出した動画がこれ↓

youtu.be

 持てるすべてを掃射したFS。7秒の親指掴みは活動2本目に寄稿したFSから、もっと言えばGazekaさんの動画から拝借したやつで、直後の関節ラダーMiyanaリバースはそれぞれ2020年にFSで使ったやつ、12秒ぐらいのリバーシブルタップはずっと使いあぐねていたやつで、締めは去年のジャパカでウケたフィッシング返しを使いました。こんなにリンク埋め込んで大丈夫か?重かったらごめんなさい。取り合えずここに上げたネタは全部使おうと決めていたのでそれぞれを並べて最短距離でつないでこのFSが出来ました。すご~く称賛を受けて自尊心ポイントがたまった。一つのFSにネタ詰めまくれば良くなるんだ~ぁという気づきも得たが、まずそんなにネタがないことが普通だしあっても系統がバラバラだと多分うまくいかないんだろうな

 ちなみにこの動画を撮影した翌日、しこたま転んで右半身を強く地面に打ち付けました。

 

・R1提出後

うろたえにうろたえる俺。落ち着け

 まずちゃんと提出出来てるかめちゃめちゃ疑心暗鬼になりました。提出だけでこんなことなる人いる?いるんだよな、世界大会初参加だからこうなる俺が……

 ほかいろいろな人の動画が公開されたりしながら誰が上がるかな~など予想してましたが、正直自分は5位ぐらいに入って「決勝行けなかったけどいい順位でした!wほな!w」ぐらいを狙ってました。動画はもちろん100%のガチだけども。まぁ勝てやせんやろなぁ~~~~とか思いながら結果発表を待ってました。

 

で、2位。

 

2位!!!!!?????!!!!!?????!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!

2位!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!?

 は?

 

 2位ってあれっすか?俺が今だけ世界で一番二番目って事っすか?何?何の話?

 途中経過2位でした。マジかよ。この辺で3位/4位の人々の動画を見ると「アッこれこ奴らR2に向けてなんか残してんな!?」と確信を得ました。俺はR2いけないと思ったからR1でフルバーストしちゃった。ついでにWipersカテゴリでEnceさんが決勝に食い込んでオァァァめでたい!と思ったりUnmodにJEB勢しかいなくて爆笑したりしました。

 頂いたDarKTさんの選評がこれ。自分用にここで魚拓をとっときますね

The usage of counters in this one if very good. It doesn't follow the same structure as others (counter - link - tap - counter - link), and instead mixes it up without losing pace or breaking the rhythm. Most of the counters are executed very well with minimal hand movement where possible. It is a bit spammy, but it left a strong impression on me.

 ざっくり和訳すると構成とか完成度いいねぇその一方で切り返しがちょいとしつこいねぇと言われました。切り返し廚としてはしつこいのも誉め言葉です。この選評印刷して額装しようかな。

 

 このへんで4週でR2動画を撮らないといけないことに気づく。弾倉もう空にしちゃったけど!?しかも締め切りの週は定期テストがある!間が悪い!おい!そのほかデカい課題、冬などと格闘しつつぎりぎりヘロヘロで撮影しました。失速したくねぇ~~~という意地と行けるとこまで行きてぇ~という意志を源泉にして。

 

・R2

youtu.be

 無から生み出されたFS。うまくまとめきれませんでした。事前に用意していたネタは7秒ちょっと前の原初のタップ(ponkotuさんのやつ)と12秒のクーロン返し、締めのタイバクリフレクトhai tuaくらい。数だけならR1と大して変わらん気がするが、つなぎ部分で凄みが出せなかったりネタ自体の強度に問題があったりでちょっと不完全燃焼気味に。一応冒頭のインフィからタップっぽい奴は途中でできた唯一ネタと言えるコンボです。大昔に一瞬だけ探求してたインフィ×タップに属するコンボの一つ。ほかに強いて重視したのはテンポです。7拍半ぐらい毎に停止っが挟まるようになってます。やや偶然だけども。実際TwitterでR1の方が好きと言われてました。それはそう

 

・R2以後

 ほかのファイナリストの動画を見て卒倒。内心もう俺のいる場所は三位決定戦だな!?と確信。3位……3位になれたらなぁ~~~~~なれたらいいんだが……せめて3位にな……と1週間悶々とした。迎えた発表の日、起き抜けにPSOTwitterからの通知が来たので直前まで「あー4位!?4位か!?」と唱えつつURL踏んだら

3位でした。

3位YEAH

 希望が通り過ぎて却って狼狽しました。マジ!?!?3位!?!?!?!?ウォォォォ!?!?!?本当にギリギリの勝利だったと思う。一個入れたネタが少なかったら負けてたし、逆にSwegさんがもう一つネタ入れ込んできてたら負けてた。選評も「ステップアップないやん!?最終ラウンドよ!?!?」と言われてた。へへ……そうなんすけどね……

 

・総括

 はじめ全然勝てる見込みなしで飛び込んだ大会だった割に自分の中ではかなり高いところまで行けたので満足です。これまでの人生での競技において高い結果を残したことがなかったので、世界3位の称号を手にして素直に誇らしい気分になってます。個人的にはもう自分の大会における成績にこれ以上は望まないなとも思っています。とはいえなんだかんだ日本大会とかには出るかも。わからない。

 その一方で若干の不完全燃焼感もなくはないです。R1はいいとしてR2は特に、全力でのぶつかり合いの結果3位というよりは4位のSwegさんと一緒に二人して転んでたまたま俺の転び方が良かった、という形での勝利なので。そうは言ってもここでもう一回やらなければずっと尾を引く……!というほど強い感情でもないので……ううむ。どうなることやら。

 とにかく今は得た結果を享受しようと考えてます。何があっても俺はペン回しジャンル別世界3位だが……?と思えるので強い。多分強い。

 

以下、ノリと勢いの雑記

 

①ペンがやばい

軸のキラキラしてるところはラバーがはがれた跡

 大会通して、なのかわからんけどいつも使ってる黒カコセラKTの軸がだいぶボロボロになってきた。育ってきたカコグリのちょっとしっとりして柔らかい軸質が消えて、若干のべたつきと硬さが目立つようになってきた。要するにやたら重く感じるようになってきました。回しやすいのはそんなに変わらんけど指への負荷が1.3倍くらいになった気がする。替えの黒軸はあるのでそっちに変えるか、いっそスモーキーブルーかなんかに差し換えるか……

 

②聞いてる音楽

youtu.be

 友人に教えられてgroup_inouをちょっとだけ聞いてます。この曲は一回聞くとテストとかの大事な時に曲の一節が頭の中を跳ね回って苦しいのでおすすめです。

 

youtu.be

 あとはこのbo enという人のを良く聞くようになりました。OMORIのトレイラーの曲の人。この曲には出てこないけど、ちょくちょくあるカタコト気味の日本語交じりの曲が耳に面白い。英語圏の人が英語交じりの日本人の曲聞くときもこういう面白さを感じてるんだろうか。

 

③最近ずっとやってる

 こういう感じの村人をいじめるデータパックを最近ずっと作ってます。完成したらデータパックのベースを作った人(実はこのデータパックは他作者様が作ったものをベースに改造して作ったものなのだ)にお伺いを立てて配布します。年内にできたらいいね

 

おわり

 

*1:賞金はドルで支払われる